Dreamforce 2023レポート 〜次に初めて行く人のためのメモ〜
こんにちは遠藤です。
昨年のDreamforce '23にはco-meetingからは私遠藤と荒武の2人が参加してきました。9月の「ゆるっとSalesforceトーク #21 Dreamforce報告会 #DF23」にて簡単な報告会をしたあと、なかなかレポートをまとめる時間がとれずにいましたが、年末に少し時間が取れたので改めて覚えていることをまとめておくことにしました。
私は今回初めて参加させていただきましたが、実際のDreamforceの様子については現地に行くまでなかなか雰囲気をつかめる情報が少なかったように思います。そのため、この記事では特に今年の'24 以降に初めて行く人が参考になるようなDreamforceの様子を伝えられればと思い書きました。
Dreamforceで発表された製品をフォローするSWTTが昨年11月に開催され、すでに日本語でも内容は各所で紹介されています。セッションの内容などについて知りたい方はDreamforceおよびSWTTの各関連記事を参照いただければと思います。
なかでもDreamforce開催直後に社内で共有されていたリバネスの吉田さんの記事はオススメです。
Dreamforceとは
そもそもDreamforceとは?という方はこの記事を見ている方にはあまり居ないかもしれませんが念のため。
Dreamforceは、Salesforceの本社があるサンフランシスコで行われるSalesforceが開催する最大のイベントになります。
'23は9月12日から14日の3日間の開催でした。現地の来場者数はおよそ4万人だったそうです(1次ソースは見つからず)。パンデミック以前は10万人規模の人が訪れていたとか。とにかく大規模なイベントです。また日程も以前は4日間の開催でした。
'23の公式サイトは以下を参照下さい。
このURL https://www.salesforce.com/dreamforce/ で開催した年などが入っていないので、今年も同じURLが使用され昨年の情報は近い将来参照できなくなるかもしれません。
Dreamforceの説明はほんとに簡単ですが、以下なるべく時系列にレポートしていきたいと思います。
Dreamforceに行く前の準備 〜イベント申し込み、ホテルの手配など〜
Dreamforceに行く前の準備、各種予約、登録が必要なものについて
ホテルを押さえる
イベントの前に、Dreamforce現地参加者の登録申込みが締め切られることよりも市内のホテルが満室になってしまうかもしれないので注意との情報がSalesforceから事前に出されていました。そのためまずはホテルを押さえることを優先しました。
公式のJTBのツアーを利用されている方も多いかと思いますが、我々は個別にJTBに行ってホテルと航空券を予約しました。(実際には、矢野が予約を取ってくれました)
ただ、こだわりがなければDreamforceの登録時にホテルの手配を依頼することもできます。聞いたところ手配されるのはサンフランシスコ市外の可能性がありますが、ホテルからはシャトルバスが出ていて不便はなかったそうです。また、リーズナブルなところが手配されるようなので、次回は検討しても良いかと思いました。
イベントの申し込み
何はともあれDreamforceのイベント自体に登録しないとなりません。
Early birdの割引があるので早めに登録しておきたいところですが、我々は最初の一番安い期間を逃してしまいました。。
弊社はパートナーなので、パートナー向けの割引も併用できました。
登録の流れで、Digital Passについても登録を促されます。セッション参加時などに顔認証でチェックしてもらえるというものですが、なくても現地で特に不便はありませんでした。また、シアターセッションなどには顔認証のデバイスは置いていないので、場所によってはバーコードを読んでもらう必要があります。
パスポートを用意する
私は、ちょうど有効期限が切れてしまっていたので、パスポートを再作成する必要がありました。
ESTAを申請する
パスポートの準備は当然ですが、米国に入国するにはESTAの申請が必要です。(昔はなかったような)
ESTAの申請は以下のサイトから行います。入力内容が多いので、申請には若干時間が必要です。
承認には最大2日ほどかかるということでしたが、私は申請したその日に承認されていました。
Salesforce Event Appのインストール
Salesforce Event Appアプリを、出発前にインストールしDreamforceのイベントにログインしておきます。
現地の会場図やセッション情報の閲覧の他、チェックイン用のQRコードを表示するためにも使用します。
モバイル通信
自分の契約しているSIMはUSでのローミングに対応していなかったので、私は現地の通信手段として Global Wifi を借りることにしました。
会場ではWifiが用意されているのでローミングできれば問題ないかと思います。また、会場は地下も多いので私が借りたGlobal Wifiは通信状態が悪く、会場内ではあまり使いませんでした。
その他準備しておけばよかったもの
私の携帯はAndroidのPixelですが、PixelはGoogle Payが国外では使えませんでした。荒武はiPhoneなのですが、Apple Payは問題なく使えていました。公共交通機関に乗るときなど面倒なので、iPhoneを持っていたほうが便利そうです。
Dreamforceに行く前の情報収集
出発前の情報収集は以下のようなことをしました。結構調べたと思いますが、現地の雰囲気についてはやはり行ってみないとわらないところが多かったなと思います。
Dreamforce 2023 歩き方Webinar
Dreamforce現地参加者向けのウェビナーが用意されるので、こちらに参加しました。
Dreamforce用モバイルアプリの使い方、現地でのレジストレーションの仕方など詳しく説明があるので、現地参加される方は必ず参加しておいたほうが良いセミナーです。
Dreamforce 2023 - 日本のお客様向けプログラム - Quip
日本語同時通訳ありのセッション情報や、同通レシーバーの借り方、セールスフォース・ジャパンがご提供する 特別プログラムのまとめたQuip文書が現地参加者向けに共有されていました。
現地で開かれる日本からの参加者向けのプログラムは、以下の3つがありました。
Japan Night - Networking Reception
Dreamforce Campground ツアー
Wrap Up Session - Dreamforce振り返り
今回、遠藤と荒武は初日9/12のJapan Nightのみ参加しました。CampgroundツアーやWrap Up Sessionは早々に定員が埋まっていたので参加したい方は早めに申し込む必要があります。
Dreamforceサイトでのセッションを探す
セッションはDreamforceのサイトのSessionsで閲覧できます。しかし、とにかくセッション数が多いので全部目を通すのは無理でした。現地の状況がわからないとポイントを絞って探すのも難しいなと思います。
結局私は現地でスケジュールを確認しながら気になったセッションに参加するという動きをしていたように思います。とくにTrailblazer forestやCampgroundで行われるシアター セッションは、短めの軽いものも多いので会場に居て気になったら参加するくらいでも良さそうな気がします。
ですので、事前にはブレークアウトセッションを中心に目を付けておくのがオススメです。
付け加えると、ストリーミングであとから見れるものは基本外して良いかと思います。
サンフランシスコについてなんとなく調べる
サンフランシスコ国際空港からホテルや会場まで道のり、観光や食事をするレストランなどGoogle Mapで眺めておきました。
ちなみに、食事は、3食会場でも食べられます。
前日 サンフランシスコ到着 〜 レジストレーションの流れ
Dreamforceのレジストレーション・カウンターは、モスコーン・センターWESTにあり、前日から開いていました。
WESTの入り口からはいるとすぐにカウンターがあります。
イベントアプリのチェックインQAコードを見せればレジストレーションはすぐ完了です。今回はバッグなどのノベルティは特になくパスを受け取るだけでした。
ちなみに、パスの裏に会場のWifiのSSIDとパスワードが記載れていましたが、しばらく気が付かなかった。。
会場の全体像
Dreamforceは、主にモスコーンセンターと近くのマリオット・サンフランシスコが会場となります。
赤枠無いがすべて会場となっており、かなり広いです。
モスコーンセンターのNORTHの地下がキーノート会場、SOUTHの地下にCampgroundでした。WESTにはTrailbrazer forestとSlack、Tableauなどの製品エリアとブレークアウトセッション会場が、マリオットホテルでは、各種資格の試験会場とブレークアウトセッション会場がありました。
普段のスコーンセンターのNORTHとSOUTHの間の通りはこんな感じですが、
道路もすべて会場となっています。
この通りは、イベント中はずっとこんな感じでごった返しているので、モスコーンWESTとNORTH、SOUTH間の移動は距離以上に時間がかかります。
ちなみに朝食は、この通り沿いで毎朝配っています。
メインキーノートに行く
初日12日の朝は、会場で朝食を取ったあとメインキーノートを見に行きました。会場はこんな感じです。
写真ではわかりにくいですが東京のプリンスパークタワーのキーノート会場と比べてかなり広かったです。
キーノートの前にTrailblazerのゴールドパーカーの授与などがありました。
あとでSalesforce+でも視聴しましたが、結構前後が割愛されていたりするので、配信があっても現地でメインキーノートは見ておいたほうが良いかと思いました。
各セッションを見に行く
今回は3日間で2000を超えるセッションがあったらしいです。
最終日の午後は早めに終わるので、私は主に1日目の午後と2日目にセッションを回りました。
セッションは大別するといかのタイプがあります。
キーノート
ブレークアウトセッション
シアターセッション
ラウンドテーブルなどのアクティビティ
簡単に各セッションの雰囲気を紹介します。
キーノート
キーノートは、モスコーンNORTHのキーノート会場で行われます。おそらくキーノートはすべて日本語の同通があり、Salesforce+での配信もあります。
私は、メインキーノートに加えて、製品別のキーノートはセールスのみ行きました。
製品別キーノートは、同じ会場ですがメインのときよりも会場は狭くしてありました。
ブレークアウトセッション
ブレークアウトセッションは、主にモスコーンWESTとマリオットで行われていました。
人気のセッションは早々に満員になってしまうので、目的のセッションによっては早めに列に並んでおく必要があります。
以下の写真はマリオットの会場で行われた「Five Ways to Innovate Faster by Adopting 2GP」の様子です。
ちなみに、このセッションはAppExchangeベンダー向けのニッチなテーマだったのであまり聴きに来ている人は居ませんでした。
ブレークアウトセッションもSalesforce+での配信対象のものもあった気がするので、配信されていないものを中心に回るのが良さそうです。
シアターセッション
CampgroundやTrailblazer forestの各所にはシアターがあり、常にセッションが行われていました。
以下の写真はTrailblazer forest内のCustomer 360シアターです。奥にはAdminシアターやAppExchangeのシアターも見えます。この様にTrailblazer forestないだけでもシアターが10くらいあり、それぞれ割りと近接しているので隣の発表者の声も聞こえてきます。後ろで見ているとあまり聞こえないので、ちゃんと聞きたいセッションはなるべく前の席に座る必要があります。
こちらは、Campground内のシアター、観る人はヘッドセットを渡され説明は耳元で聞けるのでこちらは聞きやすいです。
ラウンドテーブルなどのアクティビティ
英語に自身があれば、イベントの参加者と交流できるラウンドテーブルのセッションへの参加も楽しそうです。
荒武は「Embrace the Introverted You」や瞑想のセッションに参加したりしていたそうです。
会場でのランチやおやつ(おまけ)
お昼前後になると会場のいたるところでランチボックスを配っています。まあまあ美味しいですが、毎日同じなのでちょっと飽きるかも。
15時前後にはおやつも配ってます。これはグラノーラ入りヨーグルト。
Campgroundを見て回る
モスコーン・センターSOUTHの地下全体がCampgroundとなっています。
Campgroundには、かなりの数のSalesforceのブース、パートナーのブースがありました。
特にSalesforceのブースは、Sales、Service、Devといった製品ごとにSWTTと同規模のブース数があるのではないかと思うほど充実しており、各機能について詳細な説明を聞くことができました。
パートナーブースもかなりの数がありました。グローバルにはどんなパートナーが居るのかざっと把握することができます。
ちなみに結構名刺を渡しましたが、フォローしてくる企業はありませんでした。日本だからか企業規模なのか。
Dreamfest
今回Dreamfestは2日目の夜にありました。
いつもはサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地オラクルパークが会場ですが、9月はまだMLBのレギュラーシーズン中ということもあるのか、NBAの試合会場にもなるチェイス・センターで行われました。
チェイスセンターは、Dreamforce会場のモスコーン・センターからは結構離れています。モスコーンWEST南の通りからシャトルバスも利用できましたが長蛇の列で、歩いて向かっている人も多数いました。遠藤、荒武はトラムで往復。
チェイス・センターに到着すると、入り口からDreamforce一色でした。
会場内のフードコートの食べ物は食べ放題です。
今回メインのライブはFoo Fightersでした。遠藤的には守備範囲外なバンドなので、ちょっとよく分からなかった。あまり音響よくなかったのもあるかも。
23年版のサンフランシスコの情報
最後に簡単に2023年9月時点でのサンフランシスコの状況について感じたことをまとめておきます。
気候
昼夜の寒暖差が結構あります。昼間は上着は不要ですが、聞いていた通り9月でも夜はかなり冷え込んでいました。日が落ちると12度くらいまで下がるので、日本の11月後半くらいを想定した服装を用意しておくと良かったと思います。
交通事情
今回遠藤と荒武は、移動の際に以下の交通手段を利用しました。
BART: 行き帰りの空港とホテル間の移動
トラム: Dreamfest、市内観光、フィッシャーマンズワーフのレストランで開かれたパートナーパーティへの移動
バス: 市内観光
ケーブルカー: 市内観光
Uber: 上記以外の移動
わりと公共交通機関も利用しています。おそらく治安の心配もありUber、Liftで移動という方も多かったのではと思いますが、BART、トラムやバスなどの公共交通機関も特に問題なく利用できる印象がありました。
公共交通機関の運賃は、日本のSuicaにあたる「クリッパーカード(Clipper card)」を買うか、iPhoneであればクリッパーカードアプリを利用できます。
遠藤の携帯はiPhoneではなくPixelなのですが、Androidはおサイフケータイが国内にしか対応していないため使えませんでした。米国に行く際はiPhoneを持っていったほうが良さそうです。
料金の支払いですが、トラムやバスは、タッチ可能なクリッパーカードが必要です。薄いものも売っているので買わないように気をつけましょう。
また、トラムもバスも決済端末が壊れていることが多く、現金などで払えない場合もあります。しかし、その場合は必ず乗務員に払わなくてもいいよ言われるのでご安心を。かなりゆるい運用です。あとは、トラムなどの決済端末はお釣りが返ってこなかったので気をつけましょう。
4年前に木村、矢野が参加したときには、キックボードが便利だと聞いていましたが、サンフランシスコは車も混んでいて交通ルールも慣れないので、自分には利用するにはちょっとハードルが高い気がしました。
2023年時点では、実際にそれほど利用者は多くないように見受けられ、Birdがすでに撤退してたりと下火傾向なのかもしれません。
治安について
パンデミックとカリフォルニア州の刑法の変更の影響があって、2023年サンフランシスコの治安は悪化しているとの情報がありました。
Dreamforceの時期にちょうど以下のようなニュース記事をいくつか見かけました。
ユニオンスクエアの西側の通りなどを歩いてみましたが、確かにテナントは空きが目立っていました。
とはいえ、空港から都心に向かうBARTや夜間のとおりには、おうちのない人がたくさん寝ていたりというのは目に付きましたが、滞在中に危険を感じるようなことはありませんでした。
ゴールデンゲートブリッジの周りはあちこちにDANGARの文字が大きく書いてあり、ちょっとゆっくり観光するという雰囲気ではなかったなというのはありましたが。
物価
サンフランシスコ空港内のお店はとにかく高い(500mlの水が5ドルとか)ですが、食事やスーパーマッケーとの物価自体は、ドルで考えるとそれほど高くはありませんでした。もちろん円安なので、つらいですが。
観光
遠藤、荒武はサンフランシスコ自体が初めてでしたので、前日のレジストレーション後と3日目の午後にサンフランシスコ市内を観光してきました。
行ったところはこんな感じで、とりあえず定番のところを回った感じです。
オラクルパークでジャイアンズ vs ガーディアンズの試合を観戦
ケーブルカー
ゴールデンゲートブリッジ
フィッシャーマンズワーフ
市内だけだとあまり観光するところはあまりないなという気もしました。
まとめ
書ききれていないところもありますが、Dreamforce '23の雰囲気をお伝えしてきました。
個人的に、参加して良かった点としては、Salesforceの本社のダイレクトなメッセージを聞いて感じることができること、またその直後にCampgroundのSalesforceブースで発表があった各製品の機能などについてさらに細かく説明を聞けたことです。
英語がもう少しスムーズであれば、ブレークアウトセッション後にスピーカーや他の参加者と会話をしてさらに情報を収集することもできそうでしたが、私の英語力ではそこまではできずでした。次回はがんばりたい。
以上ですが、今年 Dreamforce '24に参加される方の参考になれば幸いです。