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メタバース的な展示会に出展・参加して気付いたこと

ご無沙汰してます。マーケ担当の青木です。

2022年3月3日に行われた「AppExchange Virtual EXPO2022」の出展準備に追われて、2月は記事が書けなかったことを少し反省してます。(;´д`)トホホ・・ 

今回のAppExchange EXPO は、同会が始まって以来、初となる「3Dバーチャル空間での展示会」でした。新しいもの好きな私もどの様なコンテンツが良いか、どのようにお客様とコミュニケーション取れるのか、色々と試行錯誤しながら出展の準備を進めました。

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今回はその3Dバーチャル空間での展示会について出展・参加して気付いたことをご紹介します。

仮想空間ならではの「見せ方」の設計を考える大切さ

今回の展示会は、株式会社シャノンの子会社である、株式会社ジクウが提供する3D空間・バーチャルイベントサービス「ZIKU」を使って開催されました。

私もこれまでZoomやoVice、Salesforce Live等で開催されたバーチャル展示会に出展や参加をしたことはあるのですが、「ZIKU」は初めてでした。

オンライン展示会のサービスによって、できること/できないことの違いはありますが、今回の出展で感じたのは、バーチャル環境に合わせて「誰に・何を・どのように見せるのか」を改めて設計した方が良い、ということでした。

そこで今回は、ブース内のレイアウトを5つのセクションに分けて、コンテンツを配置しました。

これまでに出展したオンライン展示会は、決められたタイムスケジュールで企業のセッションが行われる形式が多く、どちらかと言えば「展示会」というよりも「セミナー」のような体裁でした。セッションのアーカイブ視聴や資料ダウンロードの機能、セッション聴講者への一斉配信などの機能はありますが、コンテンツの見せ方にそれほど創意工夫の余地はありませんでした。

一方、今回の展示会はブースの中と外でそれぞれコンテンツ(静止画、資料、動画)の設置が可能で、リアルな展示会に出展するのと同じように、ブースをデザインすることができるようになっていました。

ブース外の展示

ブースの外観デザインは4種類から選択でき、色も変更可能です。

  • ロゴ x 2

  • コンテンツ用のパネル画像  x2  

  • コンテンツx2( 静止画、資料) 

  • スライドショー  x1

ブース外にもパネルやスライドショーを展示ができるのですが、ブース内の展示と異なり閲覧やダウンロードのトラッキングができません。ブース外の展示に表示する物は、あくまで「ブース内の展示に興味を持ってもらい誘導するコンテンツ」が良さそうだと感じました。

ブース内の展示

ブースの内観デザインは3種類から選択でき、外観と同様に色も変更可能です。

  • ロゴ x 1

  • コンテンツ用のパネル画像  x12  

  • コンテンツx12( 静止画、資料、動画のいずづれか)

  • スライドショー  x1

※選択した内観デザインによって、展示コンテンツ配置は異なります。

コンテンツの設置方法はファイルのアップロードだけでなく、iframe による埋め込みも可能です。ZIKU はアップロード容量に1ファイルあたり5MBの制限があるため、動画などの大容量ファイルは埋め込んでしまった方が良いでしょう。

今回は iframe を活用して、個別相談を受け付けるための日程調整ページや、アンケートページを埋め込んでみました。

展示が静止画だけだと、せっかくの 3D バーチャル空間なのに面白みがありません。iframe 使って動画や Web ページを埋め込むことで、展示の幅が広げられたのではないかと思います。

今回、「展示パネルの形」に合わせてコンテンツも作り直しました。一般的な PowerPoint の資料は横長の長方形ですが、そのまま正方形のパネルに展示しようとすると大きく余白ができてしまいます。手間は掛かりますが、3D バーチャル空間での見栄えも意識した方が、来場者の方にはより伝わりやすくなると思います。

各展示には内容を説明文が設定でき、テキストだけでなく自動音声による読み上げも設定可能です。

来場者がコンテンツの近づくたびに音声が自動再生されてしまうため、わずらわしく感じられてしまうことを懸念して今回は使いませんでした。読み上げ機能自体は面白いと思うので、コンテンツによって音声読み上げの使う/使わないをうまく使い分けられると、さらに展示の幅が広がるかも知れません。

当日の来場者管理

リアルな展示会の場合、リードの情報はブースで名刺を集めるか、後日主催者からデータをもらう必要がありました。

その点、オンライン展示会の場合は「今、ブースのどこに・誰が来場しているのか」をリアルタイムに見ることができるので、リアルな展示会とは別の面白さがあります。

出展者側からのチャット

ZIKU では、来場者とのコミュニケーションは「チャット」と「音声通話」が利用可能です。

来場者側からの画面

音声通話の場合、出展者側は複数人で参加できるので「営業担当と技術担当が一緒にお客様に説明する」といったシーンでは便利に感じました。

なお、来場者側は常に一人ですので、リアルの展示会のように「複数人へ同時に話す」ことはできません。この点は今後に期待したいところです。

例えば oVice のように「近づいたら、他の人が聞いている話が聞ける」ような仕組みがあれば面白いかも知れません。

来場者として歩き回って気づいたこと

今回、来場者側の視点でも会場を覗いてみました。
リアルな展示会では会場を歩き回って「企業ごとのブースに立ち寄る・覗く」という感じですが、ZIKU の場合は「大ホールから、企業ごとの小ホールに移動する」ような作りになっています。

実際に会場を歩き回ってみると、「3D バーチャル空間であることを意識しているか・いないか」で、展示の見やすさは大きく変わると感じました。

3D 空間のため、何が書いてあるのか読むためには実際に近づかなければなりませんし、アバターのカメラ位置を調節しないとうまく読むことができません。そのため、PowerPoint をそのままアップしたような細かな文字情報だと、どうしても読みづらくなってしまうのです。

来場者視点で「見やすいな」と感じた展示は共通して、遠目からも見やすいような工夫がされていました。弊社のCEOからはうちが一番見やすいとならず、残念…次回一番になれるように精進します。(笑)

また、展示パネルに「このコンテンツは何で・どれくらいの時間で見られるのか」が書いてあったり、リアルな展示会場のように「矢印を使って展示を見る導線を作る」など、工夫している企業もありました。

ZIKU では展示パネルをクリックすると中身のコンテンツが見られるのですが、クリックしても「パネルと同じ画像が 1 枚ぺらっと表示されるだけ」という展示がけっこうありました。

来場者としては「これはどんなコンテンツなんだろう?」と期待してクリックするので、ちょっと裏切られたような気がするんですよね(笑)そういった来場者の心理も踏まえて展示を準備した方が良いなと、個人的に感じました。

仮想空間でのビジネスチャンスに期待

コロナ禍でオンライン展示会はだいぶ定着してきたと思いますが、今回のような「3D バーチャル空間での展示会」も、これから増えてくるのかも知れません。

同じ「3D バーチャル空間」でもプラットフォームによって機能や見せ方が変わってくるので、オンラインだから簡単に出展できるということはなく、ちゃんとプラットフォームに合わせた準備が必要になりそうです。この点は、リアルな展示会に近いものがあります。

一方、リアルな展示会と異なるのは、来場者の行動分析が容易かつ詳細にできるということです。

Web サイトと同じように「いつ・誰が・どのコンテンツを・どれくらいの時間見たのか」が分かり、それを踏まえた上で来場者とコミュニケーションを取れるので、リアルな展示会よりも確度の高い見込み客を見つけやすくなるかも知れません。今後のさらなる発展が楽しみです。

個人としても、見せ方にこだわったコンテンツをがんばって作っていきたいと思います。またの機会があれば、ぜひご来場ください。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

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